キノコ類タイプ標本
菌類は最も多様性に富んだグループの一つであり、推定種数は150万種を超えると言われています。特筆すべきは、現在までに記載されているのが10万種に満たないということです。
菌類の多くは目に見えない胞子や菌糸が主体ですが、本プロジェクトでは菌類の中では例外的に大型の有性生殖器官(子実体)を形成するキノコ類(担子菌門、ハラタケ亜門)を中心に、既知種のDNAバーコード化を行うことを目的としています。
キノコ類の多くは形態的な特徴に乏しく、多くの隠蔽種の存在が予想されます。 また子実体の発生も不定期なので、タイプ標本のみから知られている種も多く含まれます。そのため形態のみに基づく分類には限界があります。名前のみが独り歩きしている例も多く見られ、それがキノコ類の分類学の進展を妨げていると言えます。
現在は国立科学博物館に保管されているキノコ類タイプ標本(約400点)を中心に他標本庫に保管されているタイプ標本および一般標本も合わせてDNAバーコード(核ITSおよびLSU領域)の収集を進めています。
連絡先
保坂健太郎
国立科学博物館 植物研究部