液浸標本コレクション
中核保管機関
愛媛大学農学部環境昆虫学研究室
DNA分析用標本収集へのご協力のお願い
カミキリムシ愛好者の皆様には,日々カミキリ採集に,材採集にとお忙しい季節と思います.この度,私たち有志は,今後のカミキリムシの分類,ひいては昆虫分類学の新たな展開を目指して,日本産カミキリムシ類のエタノール液浸標本コレクションプロジェクトに取り組むことにいたしました.
DNA解析には,酢酸エチルで殺した標本や,乾燥標本は不向きですが,99%エタノールに浸漬して冷凍庫で保存しておけば,必要なときにいつでも利用出来ます。
皆様も,せっかく採集しても不完品であったり,見たら採ってしまうけれども標本にする気がなかったり,材から沢山出てきて始末に困ったりと,これまでなら捨ててしまったり,タトウで眠らせてしまう標本も多いと思います.
まずはこれらの標本を液浸にして提供いただけないかと言うお願いです.同じ種類でも異なる産地の標本は必要です.もちろん普通種ばかり集める訳ではなく,日本産種を出来るだけ集めてパーフェクトに近づけるのが目的ですから,珍品も大歓迎です。
また、日本と関連の深い近隣地域のサンプルもできる限り集めて行くつもりでおりますので,併せてよろしくお願いいたします.
とりあえずは特別な予算がありませんので無手勝流でスタートしますが,出来るだけ近い将来に予算を獲得して研究を発展させたいと考えています.このコレクションを多くの方たちが利用し,また様々な目的を持った若い研究者が育ってくれればというのが我々の願いです.
愛媛大学 大林延夫
森林総研 槙原寛
神奈川県博 高桑正敏
環境指標生物 新里達也
自然環境研究センター 斉藤秀生
千葉中央博 斉藤明子
環境指標生物 武田雅志
豊橋自然史博 長谷川道明
三田市立有馬富士自然学習センター 中峰空
東京大学 伊藤元己
東京大学 神保宇嗣
東京大学 宇津木望
農業環境技術研究所 吉武啓
DNA分析用標本作製の手引き
- サンプル管
- ご希望の方には、こちらから99.5%エタノール入りの小形〜中形種用と大形種用に2種類のサンプル管をご送付いたしますので、吉武啓までご連絡下さい。サンプル管は1本ずつ半透明のチャック付き袋に入れてあります。各自でご用意いただく場合には、固定液として95%以上のエタノールを使用し、破損の恐れのあるガラス瓶は極力お避け下さい。
- 虫体の処理
- 生体を直接エタノール入りのサンプル管に浸けて下さい。サンプル管1本につき1頭が望ましいですが、同一データの同種個体に関しては、複数頭浸けていただいても結構です。この場合、1本につき小形種1〜5頭、中形種1〜3頭、大形種1〜2頭が目安です。固定される前に互いに噛み合って破損する恐れがありますので、複数頭を浸ける際には、時間差をつける、冷凍室に入れて弱らせるなどのご配慮をいただければ幸甚です。
- 採集データ
- 種(亜種)名や採集地、採集年月日、採集者、寄主情報などのデータを記載した上で、データとサンプルの対応関係が間違いなく分かるように、採集ラベルをサンプル管の入ったチャック付き袋に同封して下さい。各自でご用意される場合でも、やはりラベルとサンプル管を袋に同封するか、サンプル管の外側にラベルをはがれ落ちないように貼付けるかして下さい。この際、鉛筆書きやインク書きした紙片をサンプル管内に直接入れることは、サンプルの劣化やデータの不明確化を招きかねませんので、極力お避け下さい。
データ記載
フェリエビロウドカミキリ
鹿児島県奄美大島中央林道金作原
2007年4月16日 吉武 啓採集
広葉樹枯れ枝のビィーティング
協力者
標本収集にご協力いただいている下記の方々に厚く御礼申し上げます(敬称略,順不同)。
石川大輔,伊藤敏仁,稲田悟司,宇都宮靖博,大坪博文,奥島雄一,笠原紀彦,蟹江昇,河合秀樹,栗原春江,栗原桂一,栗原隆,桑木宣昭,佐伯伸正,白石正人,裾分由美子,谷聡一郎,戸田尚希,M. 常岡,西田圭志,福富宏和,藤沼聡,松本雅道,丸諭,森一規,八代学,山迫淳介,吉冨博之
現状
2007年9月1日現在,日本産942種(含亜種)中302種734点の液浸標本が収集・データベース化されました。